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<掘り出しニュース>ゴリラ研究科×狂言師が“異色”コラボ ゴリラ題材の新作狂言披露(毎日新聞)

 【京都】ゴリラ研究家と狂言師という異色のコラボレーションによるイベント「ゴリラの子守歌」が19、20の両日、京都市下京区の京都シネマで開かれる。大蔵流狂言師の茂山千三郎さんがゴリラを題材にした新作狂言を披露。国際霊長類学会会長の山極寿一・京都大大学院理学研究科教授が講演し、会場ではゴリラのパネル展も。映画館の新たな活用法を模索するうち、行き着いたのが「ゴリラ尽くし」のこの催し。収益の一部は保護にも使われる予定だ。【小川信】

 京都シネマで以前、狂言師と一緒に催しを開いたことがある京都在住の詩人、ひらのりょうこさんが、親交のあった茂山さんと山極教授に提案したのがきっかけ。作品を上映するだけでなく、映像を使った文化の発信を模索していたシネマ側が会場を提供し、実現した。

 30年以上ゴリラ研究を続けている山極教授は、その生態から人間関係やコミュニケーションの起源などを考察。「雄ゴリラのドラミングは雌の気を引くパフォーマンス。人間の男の振る舞いにもある。人間の女性が雄ゴリラを格好いいと思うのは当たり前」と話す。当日はアフリカのゴリラの映像を見せながら、研究成果について語る。

 一方、茂山さんの新作狂言「ゴリラの子守歌」は、ゴリラが京都へやってくるというストーリー。山極教授の話などからイメージを膨らませ、約25分の作品に仕上げた。狂言の特徴である「ござる調」はそのままだが、重心を下げて歩くなどゴリラの生態をとらえた動きを採用している。

 「立ち居振る舞いでその場の空気を変える雄のオーラに学ぶところがあるのではないかと感じ、出演を決めた」と茂山さん。狂言ではサルやキツネ、タヌキなどさまざまな動物を演じることもあり、茂山さんは「(狂言の発祥である)申楽(さるがく)ならぬ『ゴリラ楽』というジャンルを作ってみたい」と意欲的だ。

 山極教授は茂山さんの狂言について「短期間でゴリラの身体表現を的確にとらえている」と感心した様子。「ゴリラの狂言から、私たちが何を感じ取れるのか確かめたい」と話している。

 また、京都シネマの神谷雅子代表は「作品上映だけでなく、映像を使った新しい表現方法を模索していきたい」と話している。

 両日とも午後7時開演。一般3300円、学生2300円(前売りは一般3000円、学生2000円)。会場では京都市動物園のニシゴリラ「ゲンキ」のパネル展がある。収益の一部はゴリラの保護や支援、環境保護活動をしている「ポレポレ基金」へ寄付される。問い合わせは京都シネマ(電話075・353・4723)。

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